INTERVIEW
ー 社員インタビュー ー

04
海を越えたら
仕事の枠を越えて
人生を楽しめています。
製造・品質保証
メキシコ工場 ファクトリーマネージャー
2010年度中途入社
T.K
2008年に派遣社員として入社。人間関係にも恵まれ2010年に正社員に。岐阜工場の製造部で腕を磨き、2019年に製造部のチームリーダー(課長)に昇進。2022年に海外転勤となり、メキシコ工場のファクトリーマネージャー(工場長)に就任。

海外で働くと、人生は変わるのか。
メキシコ工場で数年働いていえるのは、帰国したときに食べるコンビニのおにぎりの美味しさに驚く、というのは半分冗談で。海外で異なる価値観に触れると、もっといろんな国の文化に触れてみたくなるのは確かです。メキシコ工場に異動したのは2022年です。それまでは入社してからずっと岐阜工場で働いていました。その間に海外出張を経験し、中国やスペイン、それにポーランドにも行きました。そのときから「海外で働くって楽しそう」という思いが芽生えてきて、その話をチラッと社長にもしていたんです。
そのことを、社長は覚えていてくれたんでしょうね。メキシコ工場で働いていた方が帰国することになり、その後任として声をかけていただきました。こんなチャンス、何度もありませんから。海外転勤のお話をありがたくお受けしました。そうして岐阜工場の製造部のチームリーダーから、メキシコ工場のファクトリーマネージャーに就任しました。製造部と品質保証部のマネージャーも兼任し ていて、日本にいたときと比べると部下の数は3倍に増え、200名近いメンバーのマネジメントをしています。

安定稼働に向け、メンバーの成長を後押しする。
私の役割は、メキシコ工場の安定稼働を実現させること。そのためのメンバーの採用・定着・育成施策と、誰がやっても安定した品質を維持できる仕組みづくりを推進しています。役割としてはシンプルですが、実現するとなると話は別です。部下は、現地に住むメキシコ人です。英語が伝わるスタッフもいますが、公用語はスペイン語です。カタコトの言葉で、常識も文化も価値観も宗教観も異なるなか、やってほしいことは20%も伝わればいいほう。日本では簡単に教えられることが、こっちではそれができないのです。どうすれば伝わるのか、仕事中はずっと頭を使い続けるので、毎日があっという間に過ぎ去っていきます。
タフさを求められる場面も多々ありますが、それでも同じくらい面白いと思うことも多いです。もともと、自身のス キルアップよりも部下の成長が嬉しいと感じるタイプです。それはメキシコでも変わりません。「ボス、見てよ! 教えられたことができるようになったよ!」なんて、彼らは報告しにきてくれるんですね。そのとき、かわいいなぁというか、苦労したかいがあったなとしみじみ感じます。人懐っこいというか、とにかくコミュニケーションが活発です。日本では若い人がなかなか意見を言えないこともありますが、メキシコではズバっと自分の意見を伝えてくるのも、良い文化だなと感じます。
KUROTA ismを感じる人
先輩や上司、後輩もふくめて、気にかけてくれる人が多いです。日本で働いていたときの上司がときどき「メキシコで元気でやってるか?」と、メッセージを送ってくれます。やっぱりうれしいですよね。その上司の真似ではありませんが、私自身も日本で頑張っている後輩に自分から連絡を取っています。KUROTAは技術だけの集団ではなく、誰かのために役立ちたいというマインドを持っている人たちの集まりのように思います。

遠くに行かなければ、得られない価値がきっとある。
生活の話も少し。物価は為替によって変わりますが、外食すると高くついてしまうことも。そのため、基本的にはスーパーで購入した食材で週5日自炊をしています。また、よく治安が悪いんじゃないかと言われるのですが、私が住んでいるところは治安もよく安全です。メキシコは北米と南米の間に位置しているので、休日はアメリカの大リーグを観戦して大谷選手を応援したり、ペルーに行ってマチュピチュ遺跡を観光したりしました。最初はスペイン語が話せず言葉の面で苦労しましたが、慣れれば暮らしていくぶんには全く問題ありません。いろんな国を知れるので、楽しいですよ。
国によって合う・合わないはあるかもしれませんが、話すことが好き、人が好きという方であれば、きっと海外でも活躍できると思います。技術力があれば、メキシコも日本と変わらずとても尊敬されますが、一人ではものづくりが完成しないのも日本とおなじです。たとえ言葉がわからなくても積極的に意思疎通しようとする姿勢が、海外でも活躍する一つのポイントです。そのため、日本から出てチャレンジしたい人、違う国の文化や価値観にも迷わず飛び込んでいける人ならチャレンジをおすすめしますし、きっと世界は格段に拡がるはずです。
私自身、海外の方とコミュニケーションを取るのが楽しいです。それぞれの国独自の考え方や価値観、習慣などを聞いてビックリすることもあります。日本にいたらニュースでしかわからないことも、経験として実感できます。改めて日本の良さを知る機会にもなっていますし、日本で働いていたときにはなかった価値観も形成されました。KUROTAに入社したときには海外で働くなんて微塵も思っていませんでしたが、今こうしてメキシコの工場長までやらせてもらっているのですから、人生わからないものです。そのぶん、会社に感謝しているんです。ここまで育ててくれたことに。だからこそ、会社にも、これから入ってくる人にも、自分がもらったものを返していきたいです。



